Komi屋 赤ちゃんから、むし歯予防をはじめよう

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赤ちゃんの歯磨きは、いつからはじめたらいいの?

「我が子の仕上げ磨き準備、いつから始めたらいいですか?」と、悩むお母さんも多いはずです。時期は、いつからはじめても良いのです。歯が生えていてもいなくても、始められます。
まず何から始めたらいいのでしょうか?ここでは、お口の中の触り方や、注意する点を中心にお話しします。

歯が生える前の歯磨きは、練習期間

口の中は、大変デリケートです。歯が生えてきたとき、スムーズに歯磨きができるようにするために、歯が生える前からスキンシップすると、あとで、慌てることはありません。時間は短くし、楽しそうに話しかけながら始めてみましょう。

方法は簡単です。
お母さんの両手人差し指を使って、向かい合いの姿勢で、歯が生えてくる場所を撫でていきます。最初は時間をかけず、5秒くらいで終わりましょう。
初めて赤ちゃんの口の中を触る習慣を認識してもらうために行います。

したがって、歯ブラシなどの道具を使う前に、「スキンシップ」をして、雰囲気をつかんでもらってから、徐々に時間をのばし、道具を取り入れ、お口のお手入れに移行していきます。

歯が生えている場合でも、始めは同じです。これから仕上げ磨きをする前に、この練習を入れると、スキンシップの延長に歯磨きがあることが分かります。簡単な方法から試してお互いが慣れましょう。この時、今からする動作を簡単に声かけ(「お口を引っ張るよ~」「お口の中を、見せてね」「お口を触らせてね、綺麗にするよ〜」など)をしてから、口の中を触りましょう。それによりお互い心の準備ができます。口を触る時は、爪は短くして、手もキレイに洗いましょう。

赤ちゃんの口の中、粘膜の形や硬さを確かめる

唇を軽く引っ張ると、上下の唇の内側、真ん中に一本、「小帯(しょうたい)」というヒダがあり、体の中心線(正中:せいちゅう)の目安の位置にあります。大きさには個人差がありますが、子どもの時は太くて、短い場合が多く、ここに歯ブラシがひかかると痛いです。場所を確認したら、歯磨き時には、人差し指で保護するように磨きましょう。

唇や粘膜の伸び具合、粘膜の硬いところ、柔らかいところを指先で触りながら確かめてください。歯が生える土手の部分は、硬く、すぐ下に顎の骨があります。またほっぺの内側など、骨の裏打ちがないところは、柔らかく伸びます。
口の中を見るとき、唇を排除するために引っ張る方向は、口角に対して、上か下どちらか斜め方向に引っ張るよう意識すると、口の中がよく見えます。不快な引っ張り方は、 口角方向に、真横に引っ張ることです。 配慮しましょう。

口の中、ここは触ってはだめ!危険地帯を知ろう!

その1

歯が生えていない歯肉の土手は、顎の骨に粘膜が直接付着しているので、ぽっぺや唇よりも硬い場所です。歯が生えて歯磨きをする時に、土手の部分に歯ブラシのヘッドの硬いところや、指で粘膜を排除する際、爪が擦れて当たると、痛みます。とても辛い痛みですから、歯ブラシや指を口に入れる際は、ほっぺや唇の粘膜を引っ張り方を、練習しておきましょう。

その2

歯ブラシを口に入れた時、奥に入れすぎると「オエッ」となる、嘔吐反射部位があります。嘔吐反射が起こる場所は、上顎の奥3分の1と、下顎の奥歯の内側です。歯ブラシを突っ込みすぎて、このエリアに当たると、不快です。この場所に歯ブラシを入れる際は、奥歯が生えた頃です。例えば、奥歯の内側を磨こうとするとき、歯ブラシの位置や、ブラシの振りが大きすぎた時に、この危険地帯に触れてしまうのです。

練習で慣れてきたら、いよいよ子ども用歯ブラシを選びましょう

子ども用は大人の歯ブラシに比べ毛足の長さが、短いことが特徴です。

ナイロン毛は長ければ長いほど、コシが弱くなり、歯を磨くと、柔らかい当たり加減になります。逆に毛足が短ければ短いほど、同じ毛の硬さでも、ブラシのコシが強くなるため、歯磨きの時、歯ブラシの毛の当たりは強く感じます。そのため、ブラシの毛の硬さが「ふつう」と表示してあり、大人の感覚でゴシゴシこすると、磨き過ぎることがあります。このことから、子ども用の歯ブラシは、あえて柔らかめをおすすめします。

ナイロン毛の歯ブラシは、赤ちゃんに使っても構いません。ゴム製のブラシもありますし、指サックタイプなどあらゆる工夫された商品がありますが、歯につく汚れは、「こすったら、とれる」ため、汚れ除去効率が高い、ナイロン毛の歯ブラシを使いましょう。

持ち方

細かい操作ができ、力が入りにくい鉛筆持ちがおすすめです。

当て方

歯の面に直角に当てていきます。かみ合わせの面は山形のところは、当てる面を分けて、こすっていきます。特に、歯肉に近い部分は、汚れが残りやすいため、ブラシが歯の際に当たっているか確かめましょう。歯が小さいため、歯ブラシの角を使って汚れをかき出したり、ポイントを小範囲に絞って方向を変えながら、磨きます。

動かし方

小刻みに、小さくこすっていきます。歯ブラシを当て、10回(〜できれば20回)こする間は同じ場所から、外れないように注意します。磨いているうちに、ポイントがずれてしまうと、粘りのある歯の汚れ(歯垢)は取れません。

乳歯の奥歯が生えてきたら、フロスもおすすめ

乳歯の奥歯の形の特徴から、歯と歯の間に食べかすや汚れが詰まりやすく、歯ブラシでは取れない汚れが長く停滞しやすい場所です。乳臼歯DとEの間は、フロスを通すことをおすすめします。また食べかすが、詰まりすぎると、歯肉に炎症がおきてしまうため、歯と歯の間の汚れは、定期的に取るよう、おすすめします。

初めて歯ブラシで、仕上げ磨きをする時の注意点は?

歯ブラシの動かし方や、力加減が慣れていないですから、まず歯の頭の部分に歯ブラシを当てて磨いてみましょう。奥歯が生えている場合は、噛み合わせの面が、磨きやすいです。慣れてきたら、歯と歯肉の間に歯ブラシを持っていき、同じ動きをしてみて、赤ちゃんの反応をみてください。

嫌がっているのを無理やり抑えつけたり、歯ブラシを持って追い掛け回すようなことは、いくらむし歯にならないことを目的としても、結果、「歯みがき嫌いの習慣」を、教えていることになります。仕上げ磨きは、単に汚れを落とすことだけが目的ではありません。

将来、子どもが大きくなったら自分で自分の口の中を管理できるようになるための、始まりですから、歯磨きは特別な、非日常のものとしてではなく、「エチケットとして当たり前の感覚」を自然に教えることが大切です。口の中も、食べたら汚れてしまうことを、手を洗う感覚のように普段から、教えていきましょう。

仕上げ磨きは親子の協働作業

仕上げ磨きがうまくいくかどうかは、その80%は、赤ちゃんに協力してもらえる状態かどうかで決まります。リラックスをして力を抜いてくれているか?口を触らせてくれる状態か?です。そのためには、スキンシップでコミュニケーションを普段から取り、毎回同じことを繰り返し、「おなじみの時間」と認識してもらえるよう誘導することです。

「痛くない・やさしい・ちゃんと説明してくれる」これが基本ですが・・・(どこかで聞いたことがありますね。歯医者さん選びもこんな基準で選ばれているかもしれません。)「もし痛かったときは、教えてね」「無理やりしないよ」というニュアンスが伝わっていることが大事です。「あともうちょっと、ここも磨いておきたい」と、大人が無理強いしてしまうと、嫌がってしまいます。赤ちゃんの協力を得られるよう、声をかけたり、お話を聞かせたり、歌を歌ったり、パペット人形を使ったりと、レパートリーを用意しながら、工夫しましょう。
 

大人も子どもも、気持ちは同じ、初めての時は心配で不安なのです。「これを使えば、大丈夫」というものは、残念ながら、ありません。あなたの声で赤ちゃんは応えてくれます。今まで、ともに同じ時間を過ごしてきたことに自信を持って、小さなスッテプを踏んでいきましょう。

大人にとって、「いつもの歯磨き習慣」でも、子どもにとっては、未知の世界です。デリケートなところを触るので、練習を重ねていくと、歯ブラシや粘膜の扱いが上手になります。

寝かせ磨きが歯磨きの基本の姿勢?

仕上げ磨きは、子どもを大人の膝に寝かせて、磨いている「寝かせ磨き」をよく見かけます。しかし、このスタイルにこだわらなくてもいいのです。体を45度くらいに傾斜させた状態の赤ちゃんとなら、向い合いの方がお互い顔を確認しやすくなります。


もちろん寝かせ磨きでも構いません、慣れてきたら、立ったまま介助者の太モモに頭を固定し、後ろから覗き込んで磨くこともできます。
寝かせ磨きをする時の注意点は、磨くことに一所懸命になり、顔を近づけすぎないことです。

その時、磨いてくれている人の顔は、赤ちゃんから見れば、逆さまで窮屈な空間になります。そんな状態に「はっ・・・!」と、気づけたら歯ブラシを持った手をゆるめて、背中を伸ばし一呼吸です、お子さんの視界をを明るくして気を取り直しましょう。

まとめ


歯が生えてくる前に、歯磨きの練習を始めると生活の中に組み入れやすくなります。まず汚れを取る事よりも、快く歯磨きができる環境を整えましょう。
お口の触り方練習方法 
1、人差し指を使って、口の中の粘膜を撫でる。初めは時間は短く、5秒以内で終わりましょう。
 
2、ほっぺや唇粘膜の伸び具合・歯が生える土手のかたさ・小帯の位置を確認する

3、事前に声掛けをしながら、行う

4、笑顔で優しく話しかけて、肩の力を抜きましょう。